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もう一月ほど前の話になるのですが、
縁あって文楽ってものを初めて見てきました。
文楽 平成二十八年三月地方公演
(文楽協会HP内pdfへのリンクです)
まずは、文楽についての感想です。
安心して下さい字幕がありますよ
実際に解説のお兄さんが言ってた台詞です。
教科書でしか馴染みのない文体に、今のものとはだいぶ違う言い回しで、
わかりにくいんではないかしらと不安に思ってましたが問題ありませんでした。
ちなみに、この時の解説のお兄さんは豊竹咲寿太夫さん。
現代語でも超聞きやすいというか、お話慣れてるカンジがわかりやすくて有りがたかったです。
ただ、字幕なんですが、もともと文楽用でないステージにつけたものだからか、
舞台の横に縦文字の電光掲示板に表示されるという形でした。
舞台の中心と端っこをあちこち見なきゃいけませんし、
その横にあるというのが字幕として見慣れない位置なんですよね。
そんな時の対策としては、事前にパンフレットを買っておけば良いはずです。
今回のパンフレット(お値段500円)には床本と呼ばれる義太夫節で詠っている内容、
つまりは字幕に表示されているものが書かれていました。
床本がなくともその日の演目の大体のあらすじが書いてあるはずですし、
パンフレットは手に入れておいたほうが良いと思います。
席は前のほうが良い
文楽の演者はお人形さんです。
そこそこの大きさがあるとはいえ、やはり人間の演劇用の舞台だと小さく見えるので席はやはり前の方がいいですね。
大きさの問題もありますが、それよりも何よりもお人形さんがよく出来ているので近くでちゃんと見れないなんて損です!勿体無い!
小道具も一つ一つよく出来ていますし、衣装も女性のものはきらびやかで可愛らしいものもあるし、明智光秀がモデルの人物の衣装には桔梗紋の刺繍が入っていたりと、本当によく出来ているんです。
そこまで見れないと本当に損だと思います。
お人形も顔がよく動くし、それも分かりやすい距離じゃないと勿体無い。
目玉や眉が動くものもあれば、女性の人形の顔がくわっと般若のように変形するものもあります。
この動画の2:10前後に出てくるようなお顔です。
心底どうでもいいことですが、私はひょうたん島のせいで勝手にマジョリタンシステムと呼んでいます。
ただし、近すぎると字幕が見難いので、そのへんのバランスは難しいですね。
始まり方が忍たま乱太郎っぽい
幕が上がり、黒子が拍子木を叩いて「東西(とざい)、東西」と声をあげ、「○○の段」と場面を告げてから、義太夫と三味線の名前を高らかに読み上げます。
その「○○の段」というのが、ああ「忍たま乱太郎のアニメがそんな始まり方だったなぁ」とか思ったり。
あのタイトルのアニメーションもよく見てたらオマージュっぽい演出もあったりするんでしょうか?
ここからは演目についての感想。太閤記じゃないよ太功記だよ
見る前に勘違いしていたのですが、『太閤記』だと思っていたのです。
「すごいぞ!強いぞ!豊太閤!」みたいなそういうお話だとざっくりと検討をつけていたのです。
しかし、実際に見たら視点が全く違います。
そもそもタイトルが『太功記』ということで、そこから勘違いしてました。
まず『太功記』は武智明光秀という明智光秀をモデルていることが非常に分かりやすい名前の人物が主人公で、そもそも主人公が違います。
そして、そんな人物を主人公にしているわけなので、全体的に非常に重苦しい。
悲劇に悲劇を重ねてくるようなお話なので、そういう話しに弱い私としては結構涙腺やられそうでした。
明智光秀が主人公だっていうのに、羽柴秀吉モデルの真柴久吉から出てくる「俺こそが主役!」みたいな空気感はなんなんでしょうね。
きよひーかわいいよきよひー!
某ゲームやったこと無いんだけど、そうゆっとけば時代に乗っかれるような気がするんです。
『太功記』ともう一つの演目は『日高川入相花王(ひだかがわいりあいざくら)』という道成寺物です。
日高川を渡り、清姫が大蛇に变化していくその辺りです。
最初はなよなよと嘆く清姫ですが、この辺は可愛いんですよ。
そのうち安珍(この場面では出番なし)の仕打ちを知り、上でも書いたくわっと顔が変わり、徐々に大蛇へと身を転じていきます。
他にも大蛇へと変わっていく間の演出が実に見応えがあったので、コレは生で見たほうがよいです。
実はチケットを押し付けられるような形で手に入れたので見る前までは面倒でたまらなかったんですが、一度見たら思いのほか面白すぎて、また次の機会があれば見たいと思うほどです。
やはり本物はよいものです。
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